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「埠頭を渡る風」解説編⑭ リフレインが叫んでいるのは…その2
【リフレインが意味すること】 青いとばりが 道の果てに続いてる悲しい夜は 私を隣に乗せて街の灯りは 遠くなびく帚星何も言わずに 私のそばにいて「埠頭を渡る風」作詞:松任谷由実(12枚目シングル東芝EMI 1978.10.5発売) 上記の部分は「埠頭を渡る風... -
「埠頭を渡る風」解説編⑫「それ以上」の「それ」とは…その2
【「それ」が指し示す位置関係を考える】 もう それ以上 もう それ以上 やさしくなんか しなくていいのよ「埠頭を渡る風」作詞:松任谷由実(12枚目シングル東芝EMI 1978.10.5発売) 解説編⑪で示したように、松任谷由実さんはこのフレーズの意味を1番... -
「埠頭を渡る風」解説編⑬ リフレインが叫んでいるのは…その1
【リフレインで伝えようとしていること】 音楽用語ではフレーズを繰り返すことをリフレインと呼んでいます。松任谷由実さんは「リフレインが叫んでいる」という名曲も制作されています。その曲では「どうして」という箇所がリフレインされています。 リ... -
「埠頭を渡る風」解説編⑪ 「それ以上」の「それ」とは…その1
【「それ以上」の「それ」が状況を示唆する】 晴海〔はるみ〕が、本当は口に出して叫びたいけれども、心の中で叫んでいるモノローグがあります。 もう それ以上 もう それ以上 やさしくなんか しなくていいのよ「埠頭を渡る風」作詞:松任谷由実(12枚... -
「埠頭を渡る風」解説編⑩ 晴海〔はるみ〕を変えた出来事とは
【風優哉〔ふうや〕を変えた出来事は何だったのか】 国語教育学者の福嶋 隆史さんは、教科書に出てくる小説や物語の基本的な構成は、ほとんど以下のようになっていると述べています。【「国語が日本をダメにする」福嶋隆史著 中央公論新社】 物語の始... -
「埠頭を渡る風」解説編⑨ 視線移動先心情代言仮説で考える
【映像描写が多い意味を考えると】 あるとき、「埠頭を渡る風」では、景色や情景の描写が多いことに気が付きました。心情を表している言葉もありますが、こちらは少ない気がしました。なぜだろうと気になっていました。松任谷由実さんは言葉の魔法使いです... -
「埠頭を渡る風」解説編⑧ 「が」と「は」の違い
【格助詞「が」と取り立て助詞「は」の違い】 「が」は格助詞と呼ばれています。ところが「は」は格助詞ではなく、取り立て助詞と呼ばれています。 取り立て助詞の「取り立てる」とは、多くの中から特別に取り上げるという意味ですが、何を特別に取り上... -
「埠頭を渡る風」解説編⑦ 「青い」以降の冒頭一行目の意味
【「青い」に続く冒頭一行目について】 青いとばりが道の果てに続いてる 「埠頭を渡る風」作詞:松任谷由実(12枚目シングル東芝EMI 1978.10.5発売) 冒頭一行目に出てくる「とばり」ですが、意味論的に言えば、「室内を区切る垂れ布」のことを指しま... -
「埠頭を渡る風」解説編⑥ 「青い」が語っている深い意味
【「青い」の意味について考える】 冒頭のセリフは本当に素晴らしいです。 リンク 青いとばりが道の果てに続いてる 「埠頭を渡る風」作詞:松任谷由実(12枚目シングル東芝EMI 1978.10.5発売) 特に、「青い」の形容詞に深い意味があることが分かった... -
「埠頭を渡る風」解説編⑤ 解釈における意味論と語用論
【どちらが欠けても(意味論と語用論)】 会話を解釈するには、意味論的な解釈と語用論的な解釈の両方が必要です。意味論的な解釈とは、文脈や状況を考慮せず、会話を文字からの情報だけで会話の意味を文法的に解釈することを指します。 これと異なる...