JLPT(日本語能力試験)の受験と進学

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留学生にとってのJLPT

JLPT(日本語能力試験)は日本語学校で学ぶ留学生にとって、とても大切な試験です。なぜなら、上級学校(専門学校、大学)進学の成否に大きくかかわってくるからです。日本でも海外でも年間2回(日本は7月と12月)JLPTを受験することができます。

しかし、12月の試験の結果発表は2月です。専門学校や大学の受験資格にJLPTのN4やN3以上が必要であった場合は、入学願書の申し込み締め切りまでJLPTの合否が分からないという状況が生じます。このため、JLPTを受験する場合は、進学したい上級学校の受験資格がどのレベルなのか、そして、入学願書の申し込み締め切りがいつなのかを、十分に考慮しなければなりません。

紙はしゃべりません

その日本語の能力を示すとされるJLPTについて、ある日本語学校の校長先生はN3に合格した学生から「先生、紙はしゃべりませんから。」という言葉を投げかけられたそうです。

「紙はしゃべらない」とはいったい何を意味しているのでしょうか。学生がその言葉を発したとき、(こんな合格証持っていても、実際には日本語をうまくしゃべることができないじゃないですか。JLPT対策の勉強じゃなくて、日常会話がもっとできるように教えてもらいたかったです。)と言っているのだとその校長先生は瞬時に理解したそうです。

多くの上級学校への進学にはJLPTの合格証が必要なのは当然です。日常会話の練習だけしていてはJLPTには合格できません。その学生はアルバイトのときに日本語を話す人たちとコミュニケーションをしっかりとりたかったと言っていたようです。

在留資格「留学」での在留期間

しかし、上級学校へ進学できなければ、「留学」という在留資格は2年で切れてしまいます。それでなくても、日本語学校在学中は個人の出席状況や定期試験の結果などが出入国管理局へ提出されることになっています。留学という在留資格を付与しているにもかかわらず、学んでいない状況だとなれば、留学という在留資格は取り消されます。進学しないで国に帰るということは、多額の借金をしてまで日本に送り出している家族の期待を裏切ることになります。

そのため、成績の振るわない学生は授業料が安くてJLPTの合格資格を求めない緩い受験資格の専門学校に入るようになるそうです。そうすれば、再度、2年間の「留学」の在留資格を得ることができます。ただ、授業料が安い専門学校は実習が少なく、働くために必要な資格を得ることができないということを聞きます。そのような上級学校に入った学生の多くは、日本で就職することを諦め、退学にならないようにだけ気をつけて2年間アルバイトで稼ぎまくるのだそうです。そして、帰国準備期間の申請をすると半年間滞在が延長されるので、そこでもアルバイトで稼ぐだけ稼いで帰国するということです。そういった学生の最後は母国で留学生をお世話するエージェントや留学対象者に母国で日本語を教える教師になるようです。しかしながら、その多くが学業が振るわなかった方々なので、日本語学校への留学生斡旋のメールなのに、日本語文ではなく英文で送ってきたり、くせが強くて解読が困難なひらがなやカタカタ、そして、変な日本語を留学対象者に教えたりするようになるとのことでした。

やはり、日本では資格がものを言います。紙はしゃべりませんが、合格証はものを言うようです。

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