過去問に取り組む際の注意点 JEESのJLTCT対策

目次

過去問に取り組む際に必要なものとは

 少なくとも8月になったら、過去問に取り組むことが大切だと感じています。過去問こそが最良の問題集であり参考書であると思っています。試験に出題されないようなところに重点をおいて学習するのは非効率です。
 では、いざ始めようとするとして、取り組むためにどんなものが必要になるのでしょうか。そこで、私が使ったものを挙げておきました。参考になれば幸いです。

まず、過去問題集が必要です。できれば直近の4年分を用意するのがいいと思います。4年分までやると、解き方のコツもしっかり身に付くと感じました。

 過去問題集は凡人社より出版されています。ただし、問題と正答しか記述されていません。

 残念ながらこの日本語教育能力検定試験は、問題と答えを暗記すれば次年度に対応できるようなものではありません。考え方や判断、弁別能力などが測られるため、正答に至るまでの過程が書かれた解説書がどうしても必要となります。
 養成講座などに入っているのであるならば、各校で販売される解答の解説書を購入した方がいいと思います。(どこの学校も自校の合格率を上げることを狙って製本しているため、自校の生徒にしか販売しないようです。)自分で誤答の原因を突き止めていくような方法では時間が掛かりすぎてしまい試験までに過去問をこなしていけません。
 

 しかしながら、養成講座に入らず受検するという方もたくさんいらっしゃるかと思います。そのような場合は、インターネットで日本語教育能力検定試験について解説しているサイトを活用するのがよいと思っています。私も、養成講座の学校で解説書を購入しましたが、その解説は直近3年分しか載っていませんでした。4年分すると決めていたので、4年前の問題の解説はインターネットのサイトを活用させていただきました。


 なお、インターネットの解説サイトを利用する際は、Cube PDFというフリーソフトを使ってPDF形式のファイルに変換し、プリンターで印刷をしておきました。なぜ、印刷したかというと、どこでも解説をすぐ見ることができるようにするためです。アンドロイドなどではGoogle Chromeのメニューボタンの「印刷」から「PDF形式で保存」を選択することができます。PDF形式で保存しておけば、ご家庭にプリンターがない場合でも、「ネットプリント」のサイトにアクセスし、PDFファイルをアップロードし、セブンイレブンでコピーとしてプリントすることができます。

 私は100円ショップのキッチンタイマーを活用しました。柱時計や腕時計でももちろん使えます。日本語教育能力検定試験では1問につき50秒以内で解いていくことが求められます。(アナウンスを聞いて答える問題は除きます)時間を計りながら解くことが必須となります。

 驚かれたのではないかと思いますが、まとまった時間ではなく、細切れの時間です。なぜ、まとまった時間ではないのかと疑問を持たれた方もいらっしゃると思います。その理由は、試験本番は1日掛かりで行われます。それぐらいの分量の問題を解いていきます。まとまった時間を作ってから勉強しようとするとあまり日にちはとれないと思います。それ故、毎日の細切れの時間を一日何回か使って解いていくと考えた方が得策ですし実践的です。
 ただし、細切れ時間で解いていくには条件が必要です。それは1問あたりの解くスピードです。1問に掛けられる時間は50秒ほどです。これより遅くなれば、本番では最後の問題まで行き着きません。逆に言えば、問題を1問50秒以内に解くというルールを守るならば、問題を分割して解いてもいいのです。
 試験Ⅰの問題1だけは16問ありますが、その他は各問題には小問題が5つです。つまり一つの問題に対して5分ほどあれば解答することができるのです。試験Ⅰの問題1についても、16問をいくつかに分割して解いてもいいのです。試験Ⅰの問題1は文法や発音や漢字などの様々な問題を集めた問題です。系統的で関連している問題ではありません。ですから、分割しても何ら問題はありません。
 ただし、1問50秒以内は必ず適用して実践してください。分かっても分からなくても決めた問題まで、定めた時間で終了することが大切です。そうすれば、分からなかったところはなぜ分からなかったのか、時間内に解けなかったのはなぜかを解説書を読んで自分で分析することができます。

 過去問題集に答えを書き込むということはしないで、ノートを解答用紙にして答えを書き込むようにしました。なぜなら、問題集に答えや解説を書き込むと、繰り返して解くことができなくなるからです。そのため、答えを書き込む解答用紙としてノートを使いました。
 まず、この時間で、解いて解説を読んで、チェックまで何問できるかを考えます。そして、ノートに「日付」と、ここまでできると判断した「問題番号」を割り振って書き入れます。タイマーをスタートさせて答えを問題番号のところに書き込んでいきます。終わったら解答するまでに掛かった時間も書き込みます。

 なお、問題集には正答を書き込むのではなく、3種類のチェックの印を書き込むのがお勧めです。後々見返したときに、何が分かっていて何が分かっていないのかがすぐ把握できるようになります。
 そのチェックの仕方ですが、例えば問題7で問1、問2、問3、問4、問5と5題出題されているとします。正答だったのは問1、問3、問5だったとすると過去問題集の問題7の問1、問3、問5という文字を、征服したという意味を込めて斜線の「/」で消すように書き入れます。
 しかし、問5は当たったのだが、まぐれ当たりに近かったとか、いまいち自信がなかったという場合もあるかと思います。その場合は問5の問題番号には斜線ではなく、「下線」を引きます。
 不正解だった問2、問4は、その問題番号の文字の左脇にレ点を記載します。レ問2、レ問4のようになります。このチェック方式にすれば、後ででも下線とレ点に関連するところを復習することができます。また、再度問題を解くときには、「/」が付いているところは省略して、下線とレ点の付いている問題だけを解き直すといったこともできるようになります。2回目に解いたときも不正解であれば、レレ問2のようにレ点が更に書き加わることになります。当たったけれどもまだ不安だと思う問題は二重下線となります。もちろん、正解した場合は「/」の斜線で問2を見え消しします。後で見直した際に、下線やレ点が多く付いている問題が自分の弱点ということも分かります。
 問題集は他の人に見せるためのものではありません。自分の実力を明示させて合格するためのツールと考えて、書き込んでいくことをお勧めします。





     1回目のチェック例

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次